松岡みゆきのブログ

町田市議会議員 松岡みゆきのブログです

音楽座ミュージカル『泣かないで』

 


池袋にある東京芸術劇場で音楽座ミュージカル『泣かないで』を鑑賞してきました。

町田市では市内の文化芸術団体と相互に協力して、市の文化芸術振興およびシティセールスを図る「町田市文化芸術パートナーシップ協定」を導入しました。
昨年12月、その第1号として、町田市内に稽古場を持ち、市民ホールでの公演や地域に根ざした活動を行う一方、全国でも活動を展開している「音楽座ミュージカル/Rカンパニー」と協定を締結しました。

その音楽座ミュージカル『泣かないで』は、これまた町田市ゆかりの作家である遠藤周作の『わたしが・捨てた・女』を原作とし、同ミュージカル最多の受賞を誇る名作です。
先月末に市民ホールでホームタウン公演が上演されたのですが、あいにく仕事で行く事ができず、このたび東京芸術劇場で鑑賞させて頂く事となりました。


物語の舞台は戦後間もない東京です。
貧しい大学生の吉岡努は、雑誌の文通で知り合った森田ミツと親しくなりますが、
しかし、心ときめかせるミツに対し、吉岡は事情があってミツの前から姿をくらませます。
その後、大学を卒業した吉岡は、勤め先の社長の姪である三浦マリ子と結婚。順風満帆な人生を歩みます。
一方、そんな事も知らず一途に吉岡を想い待ち続けるミツは、ある日、自分の手首に赤いアザができているのに気付きます。
そして、病院で検査を受けたところ、医師からハンセン病を告知されます。
それは人々から忌み嫌われ、死ぬまで家族から隔離される事を意味していました・・・


物語はフィクションですが、森田ミツにはモデルがいます。
井深八重という女性で、彼女はハンセン病と診断され病院に送られますが、後に誤診と判明。
しかし、彼女は病院に残る事を決意。その一生をハンセン病患者の為に捧げる事になるのです。

ハンセン病はかつて癩病とも言われ、その外見上の症状などから、過酷な差別を受けてきました。
人々から忌み嫌われ、多くの社会で隔離政策が取られてきました。
日本でも長年に渡り強制隔離政策が取られ、完治できる病気であり、感染力が低いと判明した後も排除と差別が続きました。
家族からも捨てられ、世間から隔絶された病院で死ぬまで隔離されたのです。
彼らはその存在を否定され、まさに社会的に抹殺されてきたのです。

皆さんご存じのように、この国には資源がありません。
人材こそがこの国を豊かにするのです。
その人材を、埋もれさせるような事があっていいのでしょうか。


ミュージカルが終わった時、涙が溢れて止まりませんでした。
出演者の挨拶で会場が大きな拍手に包まれ、感動のまま会場を後にしたところで、何と小田急線回送列車が相模大野駅構内で脱線、動いていないとのニュースが入ってきました。
ちょうど帰宅時間のラッシュ時で駅は大混雑でしたが、何とか田園都市線経由で町田まで帰ってこれました。
1日も早い復旧を祈ります。


町田市文化芸術パートナーシップ協定
http://www.city.machida.tokyo.jp/bunka/bunka_geijutsu/partnership/bunkageijutsukyotei.html

音楽座ミュージカル
http://ongakuza-musical.com/aboutr/